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PCR検査数が少ない日本

娘よ、直近の日本におけるコロナウィルス感染者数が急増している状況になって、また「PCR検査が少ない」という話になっている。そんなこと3月に議論されていた内容である。時が経っても、議論される内容は変わらない。なぜだろう?

直近の急増に対して、政府や知事の説明は、一貫して、「第一波の時とは比べて検査数は増えている、ゆえに感染者数も多くなっている。感染者の多くは若者だから、軽症者が多い。病床も逼迫してない」と、まだ安全みたいなことをほのめかす。

確かに、東京は既に新規感染者が過去最高を記録更新中であるが、医療体制は第一波ほど緊迫した状態ではないかもしれない(一部では医療提供が維持できなくなるリスクが問題となりつつあるが)。しかしながら、この数日中に状況が一変する可能性があることも否めない。

・もし、ウィルス変異して、誰もが重症化する様な強力なものになったらどうするのであろうか?

・確かに、3月から比べれば検査数は増えているが、どのくらいの検査数があれば、感染拡大を未然に食い止められる安心した状態になるのか?

父さんの見解では、政府には感染拡大を抑えるための「ビジョン」や「目標」が全くないこと、世界一のスーパーコンピュータがあってもシミュレーションに活かせないこと、また政府の誰もが感染拡大を防止することに対して、リーダーシップを取ろうとしていないこと、がいつまでも同じこと繰り返す結果になっていると考える。

インターネットから情報を集め、各国のPCR検査状況を整理してみた。日本が圧倒的に少ないのは明確である。

このコロナウィルスにおいては、無症状の感染者が、少なからず感染拡大に関わっているというのだから、体の調子が悪いです、という人達だけPCR検査をしていても、問題は解決にはならない。かといって、この少ない検査数で、日本国民全員を対象に検査するのも無謀である。

であれば、「できるだけPCR検査をする」しか手ははないはずである。

「できるだけ検査をする」とは、体の調子の悪い人が検査を受けに来るのに合わせて検査をする、という意味ではない。

「日本全国にあるPCR検査をフルキャパ稼働させ続けること、感染者が0になるまで」である。

(※直近問題となっている海外からの流入は、入国時の水際対策を強化し続け回避しておく必要がある。また感染者が0にすることこそ、成功している台湾から学ぶべきことである)

よく、「国民が気が緩んでいる」と平気でTVで言っているが、気が緩んでいるのは政府であると考える。第一波の大きな反省は、「外出自粛を解除する前に、感染者を0に追い込むことをしなかったこと」である。できなかったことはしょうがないとしても、反省なく、無策でいつづけるのは、気がゆるんで、感染拡大を放置しているのと一緒である。「Go To キャンペーン」なんて、「9月入学議論」以来の愚論である。

感染伝播力が弱い、この夏に0する術を築かずして、どうして感染伝播力が高くなり、かつ風邪やインフルエンザ等、似たような症状が多発する冬を乗り越えられるのであろうか?

世界各国と比べて、検査数が少ない中、どの様にすれば乗り切れるのか?

答えは簡単である。感染者が少ない内に、フルキャパで検査をし続けることである。それで感染の増加が抑え込めなければ、本当の意味で検査数が足りない、増強する必要がある。

(既に、各医療機関では、検査待ちの人が発生しつつある。キャパなのかフルキャパにできない要因が別にあるのか?)

そして、フルキャパ稼働は0になるまでやめないと決意する、ことが最も重要である。

こういうことを言うと、検査する対象はどうするのか?と言いだす人が出てくるが、それこそ問題の論点とすべきである。適当に「検査キャパを増やさないといけない」と言っているうちは、問題の本質に移行できない。

やっぱり東京が感染拡大のパイオニアであれば、大きな都市に住む人、働く人、を輪番で検査するとか、下水調査でウィルス反応した地域全員検査するとか、接触確認アプリをもっと活用できる様にして、陽性者と接触した人だけでなく、接触した人に接触した人も検査対象にする、とか、論点が定まれば、アイデアはいくらでも出てくるはずである。

専門家を集めて、「政府が国民への言い訳に使う言葉を拾うため」だけの目的の会議など、1分間でも時間を費やすのはムダである。

問題の論点を発散させずに、シンプルにやるべきことに貴重な資源と時間と責任を集中させるべきである。

医師会の意見は、すくなくとも焦点が「検査体制強化」に絞れているのに、なぜ展開できないのか?

陽性者が1人でも出た時に、どこまで検査で攻めることができる体制を作れるか?これに尽きると考える。もぐら叩きをハンマー一つでフェアにやっている場合ではない。

だから、指標とすべきは、「検査をした人の内、陽性となる率(陽性率)」ではなく、「陽性者数に対して、どれだけ攻めの検査数を展開」したかである。

 

治療薬もワクチンもいつできるかわからない。サーズの様にできないかもしれない。国内の感染者を0に追い込むことが、最大の課題であり、そのためには検査をフルキャパ稼働させることである。それができれば、少なくとも国内の経済は回復軌道にのることができると考える。父より