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感染者推移(東京)を振り返る

むすめよ、東京都の感染者数の推移を整理してみた。直近50人を超える日が続いているが、果たして大丈夫なのか?

さて、このように整理して、感染者数の推移を見る時に注意すべき点が2つあると考える。

一つ目は、今ここで言っている感染者は、PCR検査の結果、陽性と判断された人であること。症状が出た人でも、PCR検査で陽性と判断されるまでには、ざっくり平均的に一週間から10日間かかると言われている。つまり、感染したのは一週間から10日間前のことである。海外からの入国者が、14日間待機させられるのは、これが基になっている。

東京都の陽性者の推移を表す棒グラフ(水色)に、感染した日に換算した折れ線グラフ(赤線)を追加(7日~10日後の陽性者数の平均値で感染した日の人数を試算)。この追加グラフから、4/2頃が実際の感染ピークであることが見えてくる。

この結果から、「緊急事態宣言は意味がなかった」と判断する人もいるが、必ずしもそうとは言えない。

感染者が減少するパラメータは複数あると考えられ、もともと3月末の連休ぐらいから、緊急事態との意識は高まり、行動が変わっている可能性も否めないからである。

また、海外からの入国制限も3/E~4/Bに強化されている。そもそも始まりは日本国内でウィルスが沸いていたわけでは無いため、海外からの入国を早くに規制することが効果的であると考えられる。逆に言えば海外からの入国規制が遅れた(1日でも2日でも)ことが第一波が拡大した最大の要因だったのではないかとも思われる。

二つ目は、緊急事態宣言解除後、直近、感染者が増加しているが、この一つの要因は、「集団検査」を適用していることである。「無症状感染者が少なくとも感染拡大に寄与している」ことがこのコロナウィルス対策の難しいところである。今までは、PCR検査キャパが少ないために、陽性者が出た場合には、その濃厚接触者でかつ症状がある人のみ検査対象としてきた。感染も少し落ち着き、PCR検査も増強されつつある今、ようやく、「濃厚接触者全員をPCR検査対象とする」動きにつながってきた。そのため、無症状感染者が見つかり出し、感染者の増加につながった。

先日、東京、大阪、宮城で実施された抗体検査結果で、東京は抗体保有者が0.1%であったが、約1400万人の0.1%は14000人。東京の累積感染者数は6225人(6/30現在)であるため、この差分の中に無症状感染者がかなりいた可能性あることが推定される。「無症状感染者を早期に隔離する」そのために「積極的な検査を徹底的に展開する」ことができるかが、東京から感染者を撲滅するカギとなる。

夜の街関係者だけ、しかも一部のお店だけとかで、手を緩めると、ウィルスはその隙をつき、感染はすぐに広がる。また、近隣県でも、少しづつ感染者が増加している傾向があるが、仮に現段階で東京経由での感染が多かったとしても、東京のせいにしてあぐらをかいていれば、積極的な検査を展開している東京と一気に立場が逆転する可能性があることを留意しておくべきである。

各自治体でやることはただ一つ「陽性者が出た時には、その濃厚接触者全てをPCR検査にかける」ことである。陽性者の数が少ない内だからこそ、徹底的に展開すべきであり、できるのである。米国の様に感染者が増え続ける状態になってからでは、もう手遅れである。

それが出来なければ、「2週間後にはオーバーシュートに到達する可能性もある」ことを懸念すべきである。各県知事の戦略の見せ所である。

第二波を防ぐための必要条件の一つは、「冬が来る前に、感染者が0レベルに抑え込める仕組みができている」ことであると考える。もう一つ加えるなら、「海外からの入国者から感染者を隔離する(可能性がある人も含めて入国させない)仕組みができている」ことである。すでに、政府は安全な国との間をモデルとして、その仕組みの構築を模索し出している。

感染者のデータは各自治体のホームページにあり、各自治体でデータの取り扱い易さが異なるが、たまには、それを自分で整理してみて、その整理した結果から何が見えてくるのか?、「手を動かし、考える」ことは高校生にとって学校の勉強と同様に有意義である。

そして、チェックポイントを7月半ばにおいて、各都県がどういう対応をし、どういう状況になってくるか、注視してみるといい勉強になると思う。父より