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西武グループに続こう

むすめよ、西武グループはホテル、鉄道、そしてプロ野球など多方面に渡って事業を展開する大きな企業であるが、新型コロナによってもれなく大きなダメージを受けた、が、この逆風をチャンスに変え進化しようとしている。

テレワークや在宅勤務が浸透したことによって、東京都心集中型から地方分散の機運が高まってきた中、西武鉄道沿線の中核都市である「所沢」の存在意義に目をつけ、埼玉県所沢市の再開発を手掛けるという。人口34万人、特急ラビューに乗れば池袋まで19分であり東京へのアクセスのよさが売りの都市である。

テレワークの浸透は、「毎日満員電車に揺られ会社に通わなくてもよくなる」ことに加え、仕事と生活を融合し、「自分らしい時間の過ごし方やいろいろな楽しみ方」、への意識を高めた。

この「所沢」改革には、駅の東口の商業施設拡張、西口の駐車場エリアの大規模開発を筆頭に、埼玉西武ライオンズの本拠地であるメットライフドームの改修(家族で楽しむ新スポットである、大型フードエリア新設)、西武遊園地のリニューアル(1960年代の街並みを再現、来年中)等があり、いづれも数百億円規模を投資する話である。

また、今回のニュースの中で一番驚いたのが、西武グループはテレワーク拡大を見越して、駅直結のシェアオフィス事業を既にスタートさせていたということである。「エミフィス練馬」がそれである。15分間200円で使用可能、月2万円で使い放題プランもあり人気だという。5月の利用者数はコロナ大きな問題となる前(2月比)の1.5倍に急増。

後藤社長いわく、今までなかなか進まなかったテレワーク在宅勤務があっと言う間に浸透した、この「価値変容なり行動変容をしっかりとビジネスモデルとして組み込む」。この考えが素晴らしい。

テレワークを進めていく中で、健在化した課題の一つは、緊急事態宣言で外出自粛要請や学校休校が同時に発生すると、家族全員が自宅に集合してしまうことである。外に出られないストレスから海外ではDVが発生しているケースもある。日本は、学校のオンライン学習が進んでいないことが幸いであったが、自宅で、子供はオンライン学習をし、ネット環境は別としても、兄弟がいるだけでも落ち着いて勉強できるスペースを確保するのは困難であるのに、そこに親がテレワークでもし出したら、もう大変である。

そもそもコロナ禍でのテレワークは、都心に向かう満員電車における3密と都心の人口集中を回避することである。自宅の最寄駅にシェアオフィスがあれば便利である。また、非常事態時を想定すると、何かあった時に自宅に近く対応しやすいこと、また、仕事終わりの一杯を、自宅近くのエリア内ですますことを考えれば、地域経済の活性化につながり、地方自治体にもメリットがあるとも考えられる。ポストコロナの「新しい日常」では、少なくとも「遠くへの移動」に対しては以前よりシビアとなるため、「地方内で経済活動を維持し、経済を活性化できる仕組み」を設計することが、そもそも地方自治体の重要な課題となると言える。

今朝、同じくテレワーク関連のニュースで、政府が「行政サービスをデジタル化する」といっていた。その一つに対面書類のやり取り、ハンコ文化を見直してテレワークの普及や新しい生活様式に対応する社会基盤の構築を目指す、ようなことをいっていたが、それは極小さなOne of themであり、西武グループの様な大きなビジョンのある取り組みとは比べものにならない。

コロナが顕在化した問題の一つである、テレワークシフトは、非常に大きな問題であり、それらを解決するための課題も多いが、その中でも「新しい日常」に大きく影響する要素として、「ライフスタイル変革」がある(在宅勤務の課題に関する、「参考リンク」)。

本来であれば、地方自治体や場合によっては企業の支援や協力も得てダイナミックに変えていくべきである、が地方自治体のレベルも意識もまちまちでありその道は険しそうである。「先見の明」西武グループの様な鉄道インフラを手掛けている大企業が、この問題の一つの解となりうることを一早く実践していたということを知って、純粋に本当にうれしかった。父より